田中
本日はよろしくお願します。
まずは、生年月日と出身地をお願いします。
また、子供の頃の好きな科目と、熱中した事はありますか?

丸山氏
昭和37年11月7日生まれ。出身は熊本県植木です。
小学校の頃は算数と理科、図工が好きで趣味はプラモデル作りで、小学校の3〜4年から中学校までかなり熱中していました。今でいうジオラマですか。
風景まで作ってコンテストに出したりしていましたね。
あと、中学校から大学まで剣道をやってました。

田中
パティシェを志したきっかけは?


丸山氏
親が建築関係の仕事をしていたので、建築士という志をもって大学に入学したんですけど、自分が思い描いていたのと違って、一時期、大学を辞めようかなと悩んでいました。その頃に喫茶店でウエイターのバイトをやってまして、単純な発想で喫茶店をしょうかなと悩んでいた時にお店の店長さんが「何を悩んでいるの」と声を掛けてくれて、そこでいろんな話をしました。
最終的に自分の中で喫茶店をするにはコーヒーだけじゃなくてケーキも出せないと商売にならないという発想があり、
チエーン店だったんで、その店長の上に支店長がいらっしゃって話を聞いていただき、支店長の知り合いのケーキ屋さんに紹介で入れて頂いたのがきっかけです。

でも、親としては卒業だけはと言われ猛反対でした。
今でこそパティシェですけど、25〜26年前まではパティシェと言う言葉もなくて一般的な職種じゃなかったんです。
私の姉とかが、今からいいんじゃないと味方してくれて、親にも渋々了解をしてもらいました。
喫茶店をするつもりがどっぷりケーキの世界に入ったということです。
最初の修業先は北九州小倉のドレスデンです。

田中
そこからパティシェの修業が始まったわけですね。

丸山氏
そうですね。住み込みで入りました。住み込みは私のみで、あとは通いの方でした。
そこで洋菓子の基本から6年間学んでいた時に親の具合が悪くなり、急遽、熊本に帰って地元の洋菓子屋さんを探したんです。
たまたまアントルメ菓樹さんに縁があって2年ほどお世話になりました。
その当時、父が現在の場所にテナントのビルを建てることになって、その中のテナントを使わせてもらうことになったんです。
それでお店を出すことになりました。

田中
修業時代のお話をお願いします。

丸山氏
同期の方で一人先輩がいて、あとは、年齢的に上の方ばかりでした。
お菓子の修業はいちからの勉強でした。周りの人には恵まれていましたし、お菓子作りのいろんな事を学ばせてもらいました。
エピソードでは最初の修業先での事ですが、チョコレートを溶かしてくれと言われ、湯せんでしなくてはいけないのに直火で溶かしてしまって、仕事のペースも分からないし、その分無我夢中で勉強しました。
その頃から将来は独立してお店を出したいと思うようになりました。

田中
アンジェリーナの名前にしたのは?

丸山氏
いろいろ候補は出ましたけど悩みました。最終的にかわいい天使のようなケーキを作りたいと思い、響きも良くてこの名前にしました。

田中
オープンは何年ですか、また、オープン当時はどうでした?

丸山氏
平成2年9月のオープンで2008年で18年目です。
最初製造は私とパートさん、販売員の3人でのスタートでした。全然自分が思い描いた通りには行きませんでした。
現実問題として、その当時は独身だったんでそれなりの給料があれば生活できましたけど、理想としてはもう少し売り上げが伸びると思っていたんです。
最初は目標の半分も行かなかったですね。

最初はおしゃれなお店のイメージで出していたんですが、こだわったケーキしか出してなくてそれが全然売れないんです。
お店も殺風景でしたし、その当時には結婚して2年目の時にオープンの5周年チラシを近くのスーパーやコンビニでチラシを配ったりもしました。チラシを作って売り出しても売れなくて、地域性もあってあんまりおしゃれなケーキというものが受け入れられなかったんでしょうね。
アンジェリーナの名前のようにかわいい天使のようなケーキとはほど遠いですよ。

それから試行錯誤しながら子供さんから年配の方までいらっしゃいますので買いやすく老若男女に受け入れられるケーキを作ろうという事でトータル的にお店の雰囲気、商品構成、価格帯、接客の仕方を考え直しました。
それからシュークリームやロールケーキを出すようになって売れ始めました。売れるまで5年ほどかかりました。
ラッピングにも力を入れるようになり、アンジェリーナの名前のように楽しい雰囲気、かわいいお菓子等、5年の売れない日々があったからこそ今があるんだと思いました。

田中
売れるきっかけとなったのはシュークリームとロールケーキですね。

丸山氏
はじめにシュークリームを作ったんです。
今のクッキーシューではなくてパイシューです。
これが売れ始めて、5年前にお店を改装したときにパイシューもクッキーシューに変えました。
同じ時期にロールケーキも出すようになり、ロールケーキは4種類あります。プレーン、チョコ、米粉を使った黒豆入りのきなこ味と抹茶味です。
シュークリームもロールケーキもお陰さまで好評を頂いています。

田中
菓子職人にとって大事なこととは?


丸山氏
食べ物だけに「安全、安心」は基本だし、個人的にはハードな仕事なんで体力ですね。あと、どれだけ細かいことに気が付いて、それを実行できるかです。

田中
これから菓子職人になろうと思っている人にアドバイスがあればお願い致します。

丸山氏
まずやる気と体力です。それだけで大丈夫じゃないかと思います。
面接でも最初に「ケーキが好きですか」と聞きます。長い時間仕事していますので好きじゃないと出来ないです。
昔は見て覚えるというのが当たり前だったですけどね。
口で言うのは簡単ですけど細かい所で感じる部分を見習ってもらわないといけないと思います。
慣れるまでが大変ですけど、それを乗り越えたら続くと思います。
どんな仕事も人と人との関係ですから素直な部分がないといけないですね。基本が出来てはじめてそこから始まるんです。

田中
本日はありがとうございました。