田中
それでは、シェリールの名前の由来は。
鈴木氏
シェリールとは「深く愛する」「大切にする」「こだわる」という意味です。響きと、意味と、言いやすいということでこの名前を付けました。
田中
オープン当時、いろんなマスコミや媒体に取り上げられましたね。
鈴木氏
2000年の10月31日にオープンしたんですが、テレビチャンピオンがきっかけで、そのお店がオープンするという事とテレビの影響でオープン前に行列が出来て、オープン当初は、多くのお客様が来られて、お店は一人で作って、二人で売るという状態でしたので、10時オープンで11時には全てのお菓子が売り切れる状態でした。
それから、次の日のお菓子を作るので、店頭にケーキがないという状態でした。
1週間くらいして、このままではお客様にご迷惑をかけると思い、1日に10時と3時の2回販売という体制をとりました。10時に出した分が11時に売り切れて、3時の分が4時になくなりました。
ほとんど、1時間程度で売り切れてしまいました。
私が作った分しか出せない事と、ティールームもありますので、ティールーム用のケーキは取っておいて、店内で召し上がるお客様には
それ用にとっておいたケーキを召し上がって頂く状態でした。
オープン前にお客様が待っているという状態が半年ぐらい続きました。
1年半くらいは、ほとんどお休みが取れず、休みといってもケーキを作る日に充てました。
ひとりで作っていましたので、お菓子を作る日とお菓子を売る日を隔日でしたい思いでした。
そうでないと、ケーキやお菓子を並べられないと思いましたから‥‥。これって普通のお店じゃないですよね。
田中
シフォンケーキが中心の洋菓子店は今から8年前は少なかったと思うんですが。
鈴木氏
そうですね。シフォンケーキ自体が喫茶店にあるケーキというイメージでしたね。
田中
シェリールさんのシフォンケーキがおいしかったから、半年間行列が続いたと思うんですが。
鈴木氏
新聞でも一度、幻のケーキと紹介されたんです。
準備が整っていないなかオープンしてしまった事は反省しなくてはいけないと思います。計算も出来てないし、少しづつ作って、お客様が増えたらその都度、スタッフも増やしていこうという考え方だったものですから、そういう意味では甘かったです。
私自体商売の経験がない中、オープンしているから、スタッフを一人入れる度に大丈夫かなって・・。
田中
お店の開店資金は貯められていたんですか。
鈴木氏
そんなになかったですね。東京には研修で行ってましたので、ウイークリーマンションに泊まったりと研修の為に使いきって、
あまり貯金はなかったです。
少しの貯金とあとは、借金で開店しました。 |