田中
36歳の頃、お店を出そうと決められたのは何かきっかけがあったんですか?
濱田氏
もう年齢的なものもあって、本当は30歳でやりたかったんですね。
ただ、やっぱり社会的な信用とか、そういう問題で当然銀行も相手にしなかったし、実際に「ボンサンク」さんでお世話になった時に、
色々勉強しながらやっていたら、その歳になった、という感じです。
それで、たまたま36歳の時に、この物件を見つけて、もともと地元で、隣町の吉塚ですから僕の生まれは。
だから、気持ちは「出来るだけ地元でやりたい」という想いでしたのでここでオープンしました。
田中
他の物件は色々探されたんですか?
濱田氏
もちろん色々見に行ったんですけど、本当の地元、吉塚には中々合う物件がなかったんです。
それで、この辺を車でウロウロしていたら、たまたまここのビルが建っていて、「ああこれは1階は明らかにテナントだな」という事で、
ここなら良いんじゃないかと思いました。だから何も場所的なリサーチとかも全然していないんです。
なにもしないでポンと決めてしまって・・・インスピレーションですね。
田中
オープンされて2008年の今年で何年になるんですか?
濱田氏
1998年の6月がオープンですから、今年で10年ですね。
田中
オープン当初は何名から始められたんですか?
また、「オペラ」を店名にしたのは?
濱田氏
最初は、パート・アルバイトばっかりで4名くらいで始めました。
オープン当時はパティシエは私だけです。
また、「オペラ」という店名にしたのはですね。
フランスに行った時に、初めて食べたお菓子が「オペラ」だったんです。
チョコレート菓子でフランスの伝統菓子です。
それを食べた時に、すごい衝撃を受けて、その時から、もし自分がお店を出すなら最初の感動したお菓子の名前を付けたいということで
「オペラ」にしました。
田中
では、どうでしたかオープン当初は?
濱田氏
最初は本当にゆっくりした店だったですね。
とにかく「こんなにお客様が来ないものか」と言うくらいゆっくりしていました。
ものすごいゆっくりしたスタートで、本当にどうしようかって感じでした。
実は、普通オープンしてリニューアルというのはその当時だったら、だいたい10年くらいしてリニューアルされるんですけど、
思うところがあって、僕は2年目でリニューアルしたんです。
その時に、福岡中のお菓子屋さん、諸先輩の方々から助けて頂いて、2年目のリニューアルというのを成功させる事ができたんです。
それがキッカケで、そこから!本当に徐々に徐々に忙しくなってきたんです。
田中
ではその2年間というのは自分が思ったような売れ方はしなかったと?
その頃は看板商品は何かあったんですか?
濱田氏
2年間は本当に厳しくて、看板商品もなかったんでしょうね。
その2年目のリニューアルで今の「濱田シュー」というのを出したんです。
出来立てで、クリームもご注文を頂いてから詰めるというのを目の前でやって、それで100円という価格です。
田中
では「濱田シュー」で売れ出したって事ですね。
濱田氏
そうですね。
お客様も売り上げも伸ばす事ができて、2年目からですね。
それで、テレビに色々取り上げて頂きましたし、それからがキッカケだったかもしれないですね。
田中
濱田オーナーは結構商品開発されていますよね。
ドーナツとか普通だったら「お菓子屋さんでドーナツ?」みたいな感じがありますよね。
濱田氏
あれはですね。
どう言ったら良いか、オペラらしいと言うか、決して別にうちは高級感をうたっているわけでもないですし、
それと「オペラ」という名前なんですけど、特別フランス菓子もうたってないので、確かにオペラらしい部分で色々開発はしています。
それで新商品を出す度に取り上げて頂いて非常にありがたいです。
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